教員を辞めたい気持ちはあるのに、次の仕事が決まっていない。収入や家族のことを考えると退職に踏み切れず、毎日をやり過ごしている人もいるでしょう。
次がないからといって、今すぐ辞めるか、限界まで我慢するかの二択にしなくて大丈夫です。まずは、つらさの原因と体調、生活面を分けて整理し、休む・相談する・働きながら探す・環境を変えるなど、今の自分に合う一歩を考えてみましょう。
更新日:2026年10月20日
著者:しょぼい園長/先生のぐち編集部
まず押さえたい要点3つ
- 「次がない」は、退職できないという意味ではありません。次の職場を探す準備期間が必要というサインかもしれません。
- 退職の判断と、心身を守る対応は分けて考えます。体調が崩れているなら、転職先探しより受診や休養、相談を先にする選択肢があります。
- 続ける・休む・異動を相談する・転職する・退職する方法があります。退職だけを正解にせず、いくつかの選択肢を並べて比較しましょう。
「教員を辞めたいけど次がない」とは
この記事でいう「次がない」とは、転職先がまだ決まっていない、教員以外に何ができるかわからない、退職後の収入や生活が不安で決断できない、といった状態です。求人に応募していない場合も、活動したものの選考が進んでいない場合も含みます。
次が決まっていないことと、今の働き方を続けるべきかどうかは別の問題です。仕事の負担が強いのか、職場環境が合わないのか、体調に影響が出ているのかを見分けると、必要な対応が考えやすくなります。
辞めたい理由を「仕事内容・環境・体調」に分ける
「教員という仕事そのものが嫌なのか」「今の学校や担当業務がつらいのか」は、混ざって感じられることがあります。たとえば、授業や子どもとの関わりにはやりがいがあっても、校務分掌や長時間勤務、相談しにくい職場の雰囲気が限界を感じさせている場合があります。
- 仕事内容:授業、保護者対応、校務、部活動など、何に負担を感じるか。
- 環境:人間関係、業務量、勤務時間、学校の支援体制など、場所や条件が変わると軽くなる悩みか。
- 体調:眠れない、食べられない、出勤前に強い不調があるなど、生活に影響が出ていないか。
「辞めたい」という気持ちの奥には、「今のままの働き方を続けるのは難しい」という心の声があるのかもしれません。違和感を無視せず、何を手放したいのか、何なら残したいのかを分けてみることが、選択肢を狭めない助けになります。
教員の仕事そのものへの迷いが大きい場合は、教員の仕事が向いていないと感じたときの整理も参考になります。業務量や持ち帰り仕事が中心なら、教員の仕事が終わらないときの整理もご覧ください。
次が決まっていないときの選択肢を比べる
| 選択肢 | 向いているかもしれない状況 | 先に確認したいこと |
|---|---|---|
| 今の職場で続ける | つらさの原因が特定でき、業務調整などで改善の余地がありそう | 誰に何を相談すれば、どの負担が変わる可能性があるか |
| 校内や勤務先の環境変更を相談する | 教職は続けたいが、担当・配置・職場環境が大きな負担 | 異動や配置の希望を伝える窓口、時期、制度は自治体や設置者に確認 |
| 休む・医療機関や相談窓口につなぐ | 不調が続き、仕事や日常生活に影響が出ている | 受診先、休暇や休職の制度、手続きは勤務先や自治体の規程で確認 |
| 在職中に転職先を探す | 収入を保ちながら、教員以外の仕事や別の教育分野を見てみたい | 応募に使える時間、希望条件、現職との兼ね合い |
| 退職してから次を考える | 心身の負担が強く、在職中の活動が難しいと感じる | 当面の生活費、退職後の手続き、相談相手。制度や条件は個別に確認 |
公立・私立、常勤・非常勤などで、退職や休暇に関する手続き・条件は異なります。退職時期や休職制度、給与・給付の扱いはここでは一律に断定できません。所属先の規程、教育委員会、共済組合などの担当窓口に確認してください。
たとえば、こんな整理の仕方があります
「授業は嫌いではない。でも、毎日の残業と持ち帰り仕事で、次の職場を探す余力もない」という場合、すぐに教職を辞めるか決めるより、まず業務量や体調について相談し、求人情報を見る時間を少し確保できるか考える方法があります。
一方で、「朝になると強い不調があり、休日も回復しない」という場合は、転職活動を急ぐより、医療機関や相談先につながり、仕事を休む方法を確認することが先になるかもしれません。どちらの例も、本人の状態や職場の制度によって適切な対応は異なります。
ひとりで決める前に、相談先を分けてみる
職場での業務調整や休暇については、管理職、校内の相談担当、教育委員会や設置者の窓口など、利用できる先を確認できます。職場の人に話しにくい場合は、職場外の相談窓口を選んでもかまいません。
文部科学省は、教職員向けのメンタルヘルス対策や、休職中の手引きなどを案内しています。働く人の悩みを相談できる厚生労働省の「こころの耳」では、電話・SNS・メールの窓口が紹介されています。転職先を探す段階では、ハローワークで職業相談や仕事探しの支援を利用できます。窓口の対象や受付方法は、公式ページで最新情報を確認してください。
「辞めるべきか」だけでなく、「今の負担を少し軽くするには何を相談できるか」「転職の情報を集めるだけでもよいか」と尋ねてみてください。先生向けの悩みや働き方の選択肢を整理したい方は、先生のぐち編集部の案内もご覧いただけます。
今日できる現実的な一歩
今すぐ退職を決めなくても、次の3つを書き出すだけで整理が進みます。
- 辞めたいと思う場面を、直近の具体例で一つ書く。
- その出来事が変われば続けられそうか、変わっても辞めたいかを分ける。
- 相談先を一つ選び、「退職を決めたわけではないが、選択肢を整理したい」と伝える。
また、体調の不調が続いている、眠れない、食事がとれない、出勤が難しいなどの変化があるなら、転職活動より先に医療機関や相談窓口へつなぐことを検討してください。緊急の危険があると感じる場合は、身近な人や地域の緊急窓口にすぐ助けを求めてください。
よくある質問
教員を辞めたいのに次が決まっていない場合、先に退職を伝えるべきですか?
一律の正解はありません。体調、生活費、就業規則や任用条件、退職時期などを確認し、退職を決める前に相談する方法もあります。公立・私立などで手続きが異なるため、所属先の担当窓口に確認してください。
教員を辞めた後、どんな仕事ができるかわかりません。
まずは「教員以外」と大きく考えず、授業づくり、説明、相談対応、事務調整など、自分が経験してきた業務を書き出してみましょう。それがどの職種に当てはまるかは、求人を見たり、ハローワークなどで職業相談をしたりして確認できます。経験だけで転職先が決まるとは限らないため、条件や必要なスキルも併せて調べましょう。
辞めたいと思うのは、教員に向いていないからでしょうか?
辞めたい気持ちだけで、適性を決めることはできません。仕事量や職場環境、体調など、何が負担になっているかを分けて考えてみてください。環境が変わると続けられそうなのか、教職以外の働き方を望んでいるのかを見ていくと、選択肢を整理しやすくなります。
まとめ|「次がない」間に、選択肢を整えていい
教員を辞めたいのに次が決まっていないとき、焦って退職する必要も、限界まで我慢する必要もありません。辞めたい理由を仕事内容・職場環境・体調に分け、続ける、相談する、休む、働きながら探す、退職する方法を比べてみましょう。
今日できることは、つらい場面を一つ書き出し、相談先を一つ決めることです。次の仕事が見つかっていない今も、これからの働き方を考える準備は始められます。ひとりで答えを出すのが難しいときは、先生のぐち編集部の案内から、気持ちや選択肢を整理するきっかけを探してみてください。
参考:文部科学省「教職員のメンタルヘルス対策について」、厚生労働省「こころの耳の相談窓口」、厚生労働省「ハローワーク」。利用条件・受付状況・勤務先の制度は各公式窓口でご確認ください。


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