保育士の保育室の温度・湿度管理|測定・換気・記録チェックリスト

保育士の悩み

結論:保育室の温度・湿度は、温湿度計の数値だけでなく、子どもの様子・活動量・衣服・換気状況をセットで確認しましょう。記録を残しておくと、担当者が変わっても判断を共有しやすく、体調不良やヒヤリハットがあったときの振り返りにも役立ちます。

まず押さえたい要点3つ

  1. 測定場所と時間をそろえる:温湿度計を毎回違う場所で見ると、数値の比較が難しくなります。子どもが過ごす高さや部屋の中央など、園で決めた位置を使いましょう。
  2. 数値だけで保育を決めない:乳児、睡眠中、食後、戸外活動後などは、同じ室温でも子どもの状態が異なります。顔色、汗、手足の冷え、呼吸、機嫌などを観察します。
  3. 調整した内容を短く記録する:換気、冷暖房、衣服調整、活動変更などを記録すると、次の勤務者への引き継ぎがしやすくなります。

今日できる行動

  • 温湿度計の設置場所が園内で統一されているか確認する
  • 午前・昼寝前・午後など、測定するタイミングを決める
  • 「数値」「子どもの様子」「行った調整」の3項目だけ記録する
  • 冷暖房や換気の変更基準を、主任・園長に確認する
  • 体調に変化がある子どもは、個別に観察・共有する

保育室の温度・湿度管理とは

保育室の温度・湿度管理とは、室内環境を測定し、換気・冷暖房・衣服・活動内容などを調整しながら、子どもが安全かつ快適に過ごせる状態を保つ業務です。

こども家庭庁の「保育所における感染症対策ガイドライン」には、保育室の環境について、季節に応じた室温・湿度や換気に配慮する考え方が示されています。ただし、園児の年齢、建物の構造、地域の気候、活動内容などで適切な対応は変わるため、数値を一律の法律上の基準として扱わないよう注意が必要です。園の運用や自治体、嘱託医などの指示も確認してください。

温度・湿度を確認する基本手順

1. 測定前に温湿度計を確認する

電池切れ、表示の異常、直射日光、エアコンの風が直接当たる場所などがないか確認します。複数の温湿度計で数値が大きく異なる場合は、機器の設置場所や故障の可能性を主任へ相談しましょう。

2. 数値と子どもの様子を一緒に見る

次のような様子がないか観察します。

  • 汗をかいている、顔が赤い、ぼんやりしている
  • 手足が冷たい、唇の色や顔色がいつもと違う
  • 咳、鼻水、呼吸の変化、機嫌の悪さが続いている
  • 睡眠中に寝具や衣服が汗で湿っている
  • 活動後に水分を取りたがる、疲れが強く見える

体調不良や熱中症が疑われる場合は、園の手順に従い、責任者・看護師・嘱託医・保護者などへ速やかに共有してください。医療的な判断を保育士だけで決めないことが重要です。

3. 調整後に再確認する

窓開け、冷暖房の設定変更、サーキュレーターの向きの調整、衣服や寝具の見直しなどを行ったら、時間を置いて室内と子どもの様子を再確認します。調整前後の記録を残すと、効果を振り返れます。

状況別の対応比較表

状況 確認すること 対応例 共有・記録
暑さを感じる日 室温、湿度、日射、活動量、発汗 活動を短くする、日陰や室内へ移動、水分補給、衣服調整 子どもの様子と調整内容を記録
寒さを感じる日 室温、床付近の冷え、睡眠中の状態 衣服・寝具の見直し、暖房、隙間風の確認 乳児や体調不良児の状態を個別共有
湿度が高い日 結露、汗、室内のにおい、換気状況 換気、除湿、濡れた衣服や寝具の交換 カビ・結露・設備不具合は施設管理者へ報告
乾燥している日 鼻や喉の不調、皮膚の乾燥、湿度 換気と加湿のバランス、水の衛生管理 加湿器の給水・清掃状況を確認
体調不良児がいる日 顔色、呼吸、食事・水分、睡眠、体温 個別の見守り、安静、責任者への報告 園の記録様式に沿って事実を記録

温度・湿度の具体的な目安を設けている園もありますが、上表は判断を補助する整理です。自治体や園のマニュアル、嘱託医の指示がある場合はそちらを優先してください。

保育室の温度・湿度管理チェックリスト

  • □ 温湿度計が子どもの生活位置に近い場所にある
  • □ 直射日光やエアコンの風が直接当たっていない
  • □ 測定時間と記録方法が職員間で共有されている
  • □ 室温・湿度だけでなく、子どもの発汗や顔色も確認した
  • □ 昼寝前後に衣服・寝具・汗の状態を確認した
  • □ 換気した時間と、換気後の室内の様子を記録した
  • □ 加湿器を使用する場合、水の交換や清掃方法を確認した
  • □ 体調不良児の観察内容を責任者へ共有した
  • □ 設備の不具合や異常な数値を放置していない
  • □ 次の勤務者が読める引き継ぎを残した

記録は「数値・様子・対応」の3点で十分

記録を長文にすると続きにくいため、まずは次の型を使います。

記録例:10:00、室温27℃・湿度60%。室内活動中、数名に発汗あり。窓側のカーテンを調整し、活動を静かな遊びへ変更。11:00に再確認し、発汗が落ち着いた。

「暑かった」「過ごしやすそう」だけでは、後から状況を再現しにくくなります。数値、観察した事実、行った対応を分けて書くと、申し送りや振り返りに活用しやすくなります。詳しい記録の考え方は、保育士の保育日誌の書き方も参考にしてください。

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具体例:昼寝中に汗をかく子どもがいる場合

昼寝中、同じ室内にいる子どもの一人だけが汗をかいていた場合、室温の数値だけで「問題なし」と判断しないことが大切です。

  1. 顔色、呼吸、発汗、衣服や寝具の湿りを確認する
  2. 責任者や同じクラスの職員に状態を伝える
  3. 園の手順に沿って衣服・寝具・掛け物を調整する
  4. 必要に応じて水分、検温、保護者連絡などを行う
  5. 確認時刻、子どもの状態、対応、再確認結果を記録する

発熱や呼吸の異常、意識がはっきりしないなど緊急性が疑われる場合は、園の緊急時マニュアルに従い、救急要請を含めた対応を責任者が判断します。保育士が自己判断で様子見を続けないようにしましょう。

よくある質問

Q1. 保育室の温度・湿度は何度にすればよいですか?

A. 国のガイドラインには保育環境の目安が示されていますが、すべての園児・施設に同じ数値を機械的に当てはめるものではありません。年齢、健康状態、活動内容、地域、設備を踏まえ、園のマニュアルや自治体、嘱託医の指示を確認してください。

Q2. 温湿度計の数値と子どもの様子が合わないときは?

A. 温湿度計の場所、直射日光、空調の風、機器の不具合を確認しながら、子どもの様子を優先して責任者へ共有します。数値だけで「大丈夫」と決めつけず、調整後に再測定してください。

Q3. 温度・湿度の記録は毎回詳しく書く必要がありますか?

A. 園の記録ルールが優先されます。基本は「測定時刻と数値」「子どもの様子」「行った対応」を簡潔に残し、異常や体調不良があった場合は、園の事故・体調不良時の記録様式に沿って詳しく記録します。事故やけがに関する記録は、保育士の事故報告書の書き方も確認してください。

まとめ

保育室の温度・湿度管理で大切なのは、次の3点です。

  • 測定場所と時間をそろえる
  • 数値と子どもの様子を一緒に確認する
  • 調整内容と再確認結果を記録する

温度・湿度の目安は参考にしつつ、子どもの年齢や健康状態、活動内容、園の設備に応じて対応しましょう。判断に迷うときや体調不良があるときは、主任・園長・看護師・嘱託医・自治体など、園で定めた相談先へ早めに共有してください。

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公式情報・参照資料

※本記事は一般的な実務整理です。地域・施設ごとの運用、個別の健康状態、緊急時の対応については、園の規程、自治体、嘱託医などの公式な指示を確認してください。

更新日:2026年9月26日 著者:しょぼい園長/先生のぐち編集部

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