目は覚めているのに起き上がれず、「今日も学校へ行きたくない」と布団の中で考えてしまう。授業や子どもたちのことが気になり、自分を責めている先生もいるかもしれません。
まずは、出勤を無理に押し通すか、すぐ退職するかの二択にしなくて大丈夫です。体調や安全に不安がある日は休む連絡をし、つらさが続くなら医療機関や相談窓口につなげながら、休む・続ける・環境を変える道を整理できます。
先に押さえたい3つのこと
- 朝起きられないことを、意志の弱さだけで片づけない。
- 出勤できるか迷う日は、体調と安全を見て「今日は休む」選択肢も考える。
- 休職や退職を今すぐ決めなくても、相談して選択肢を確かめてよい。
「朝起きられず仕事に行きたくない」とは
ここでは、目が覚めても身支度や出発に取りかかれない、学校へ向かうことを考えると強い抵抗や不安が出る状態を指します。これだけで病気かどうかは判断できません。睡眠不足や疲労、職場での出来事、体の不調など、背景は一人ひとり異なります。
「行きたくない」と思う自分を責めるより、いつから、どんな場面で、心身に何が起きているかを見てみましょう。朝だけでなく、休日も回復しにくい、食事や睡眠に影響が出ている、通勤や授業を安全にこなせるか不安、といった変化があれば、ひとりで判断を抱えないことが大切です。
休む・相談する・出勤する目安
| 今の状態 | 考えられる選択肢 | 次にすること |
|---|---|---|
| 睡眠不足や疲労が強く、授業や通勤を安全にこなせるか不安 | 休むことを検討 | 学校の決められた連絡先へ、まず欠勤の連絡をする。手続きは勤務先の規程で確認する。 |
| 出勤できても、朝のつらさや不調が繰り返し、生活にも響いている | 受診や相談を検討 | 医療機関、校内の相談担当、教育委員会など、話しやすく安全な窓口を選ぶ。 |
| 今日は出勤できそうだが、特定の業務や負担が重い | 続けるための調整を相談 | 困っている業務や場面を具体的にし、分担や優先順位の見直しを相談する。 |
| 職場環境を変えたい気持ちが強いが、判断を急げない | 異動・休職・退職・転職を比較 | 制度や条件を確認し、信頼できる人や外部相談先と整理する。 |
この表は診断や一律の判断基準ではありません。症状が急に強まったり、日常生活に大きく支障が出たりしている場合は、自己判断で様子を見続けず、医療機関などに相談してください。自分や周囲の安全を保てないほど切迫しているときは、身近な人や緊急の相談先につないでください。
朝のつらさの奥にあるものを整理する
「学校が嫌だ」と感じる理由が、ひとつとは限りません。授業準備や校務が積み上がっている、職員室で気を張り続けている、保護者対応が頭から離れない、休んでも回復しない。何がいちばん重いかを分けると、必要な助けが見えやすくなります。
- 体の状態:眠れているか、食べられているか、通勤や授業に不安があるか。
- 仕事の負担:授業、校務、部活動、保護者対応など、特に避けたい場面は何か。
- 職場の支え:話せる同僚や管理職がいるか。相談しても状況が変わらない場合、別の窓口を使えるか。
「いつもの自分と違う」という感覚は、無視しなくてよいサインかもしれません。ただし、それだけで退職が正解だと決まるわけではありません。まずは負担の原因を言葉にして、手放せる仕事や助けを求められる相手がいるかを確かめてみましょう。
たとえば、授業のある朝に体が動かない場合
前夜から眠れず、朝になっても起き上がれない。欠勤するとクラスに迷惑をかけると思い、何度も時計を見て焦る――そんなときは、まず「授業を代わってもらう方法」まで自分ひとりで背負わず、学校の連絡ルールに沿って欠勤の相談をします。
連絡では、説明を完璧にまとめなくても構いません。「体調不良で本日は出勤が難しいです。必要な引き継ぎ事項は、可能な範囲でお伝えします」のように、出勤できないことと次の連絡を伝えます。詳しい診断や今後の退職について、その場で決める必要はありません。
授業準備や校務が終わらないことも大きな負担なら、教員の仕事が終わらないときの整理と選択肢も参考にしてください。
続ける・休む・辞める・転職する。選択肢は一つではない
休む:まず一日休む、医療機関を受診するなど、今の体調を優先します。病気休暇や休職の条件、連絡先、必要書類は、雇用形態や自治体・学校の規程で異なることがあるため、所属先に確認してください。
相談して続ける:担当業務や優先順位の見直し、校内の役割分担など、負担を減らす方法を相談します。管理職に話しづらい場合は、校内の別担当者、教育委員会の窓口、医療機関など別ルートを探して構いません。
環境を変える:異動、休職、退職、転職も選択肢です。ただし、辞めることだけが解決策とは限りません。収入や手続き、次の働き方も含め、情報を集めてから決める方法があります。次の仕事が不安な先生は、教員を辞めたいけれど次がないと感じるときの準備もご覧ください。
文部科学省は、公立学校教員向けのメンタルヘルス対策や、病気休暇・休職中の教職員向け手引きを案内しています。制度の利用条件や手続きは所属先で確認してください。文部科学省「教職員のメンタルヘルス対策について」
退職や転職も含め、考えを整理したいときは、先生向けの相談・情報を確認する方法もあります。決断を急がず、今の気持ちを言葉にするところからで大丈夫です。
今日できる現実的な一歩
- メモに「朝の体調」「いちばん重い仕事」「頼れそうな人」を一行ずつ書く。
- 出勤が難しい、または安全に働けるか不安なら、学校の連絡ルールを確認して欠勤の連絡をする。
- つらさが続く、生活に影響が出ていると感じるなら、医療機関か相談窓口に連絡する。
相談内容は、きれいに整理できていなくても構いません。「朝になると起き上がれず、仕事に行くことを考えるとつらい」と、そのまま伝えてみてください。
よくある質問
朝起きられないだけで、仕事を休んでもよいのでしょうか?
休むべきかを一律に決めることはできませんが、体調が悪い、通勤や授業を安全にこなせるか不安、という場合は休む選択肢を検討してください。連絡方法や休暇の扱いは、勤務先の規程で確認しましょう。
管理職に相談しても変わらなかったら、どうすればよいですか?
同じ相手への相談だけに限らず、校内の別の担当者、教育委員会の相談窓口、医療機関、外部の相談窓口などを検討できます。相談した内容や日時、希望する対応をメモしておくと、別の窓口に説明しやすくなります。
休職や退職をすぐ決めたほうがよいですか?
急いで決める必要はありません。まず体調の相談をし、休める制度や職場で可能な調整、退職後の条件を確認してから比較する方法があります。制度は雇用形態や自治体、学校の規程によって異なるため、公式の窓口で確認してください。
まとめ|「行きたくない」は、立ち止まってよい合図かもしれない
朝起きられず仕事に行きたくないとき、まず必要なのは自分を責めることではなく、体調と負担を整理することです。休む、受診・相談する、働き方を調整する、退職や転職を検討する。選択肢を知ってから決めても遅くありません。
厚生労働省の「こころの耳」では、働く人や家族が電話・SNS・メールで相談できます。匿名・無料で利用できる窓口ですが、受付時間や利用条件は変わる場合があるため、最新情報を公式ページで確認してください。厚生労働省「こころの耳の相談窓口」
今日は、欠勤の連絡をする、受診先を調べる、信頼できる人に一言伝える。そのどれか一つで十分です。今の状況を整理したい先生は、先生向けの相談・情報を確認することもできます。
参照した公式情報
更新日:2026年10月25日
著者:しょぼい園長/先生のぐち編集部

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