保育中のミスを思い出して、「また何か起こしたらどうしよう」と出勤が怖くなることはありませんか。まずはミスを一人で抱えず、子どもの安全に関わることか、確認方法や業務量を見直せることかを分けて整理しましょう。
怖さが強く、心身の不調も出ているなら、無理に出勤を続ける以外に、相談したり休んだりする選択肢もあります。退職や転職を今すぐ決めなくても大丈夫です。
先に押さえたい3つのこと
- 安全に関わる事案は、まず園の手順に沿って報告する。自分だけで判断したり、隠したりせず、園内の責任者に事実を伝えてください。
- ミスの原因を「自分の能力」だけにしない。忙しさ、引き継ぎ、確認方法、役割分担など、起きた状況も確認します。
- 出勤を続けるかは、体調と職場の対応を見ながら考える。相談、休養、配置や業務の見直し、退職・転職はそれぞれ選択肢です。
「ミスが怖い」を具体的に整理するチェックリスト
頭の中で何度も反省を繰り返すと、何を変えればよいか見えにくくなります。まずは、次の項目を分けて考えてみてください。
- 何が起きたか:連絡の伝え漏れ、持ち物の確認不足、準備の遅れなど、評価ではなく事実を書く。
- 安全への影響があったか:子どもの安全に関わる可能性がある場合は、園の報告・対応手順を優先する。
- 起きたときの条件:人手や時間に余裕がなかった、担当が曖昧だった、手順を教わっていなかったなど。
- 次に必要な支援:確認する時間、チェック表、複数人での確認、担当の明確化など、具体的に相談できること。
- 今の自分の状態:眠れない、食べられない、出勤前に強い不調があるなど、仕事以外にも影響が広がっていないか。
振り返りのメモを作る場合は、園の記録ルールに従い、子どもや家庭を特定できる情報を個人の端末や私的なメモに残さないようにしてください。
ミスの内容によって、最初の対応は変わる
| 状況 | まず考えること | 相談先・次の行動 |
|---|---|---|
| 子どもの安全に関わる、または影響が分からない | 自己判断で済ませず、園の報告・対応手順を確認する | 園長や主任など、園で決められた責任者へ速やかに伝える |
| 連絡漏れや準備不足が繰り返される | 忙しさ、引き継ぎ、確認手順、業務分担も点検する | 具体例を添えて、手順や役割の見直しを相談する |
| 叱責や責任追及が怖く、相談しづらい | 一人で抱えず、園内外の別の窓口を検討する | 信頼できる職員、自治体の相談窓口、労働相談窓口など |
| 出勤を考えると心身の不調が強い | 原因の整理より、休息や健康相談を優先する | 医療機関や公的な相談窓口へ相談する。休み方は勤務先にも確認する |
「ミスをしたから、保育士に向いていない」とすぐに結論づける必要はありません。一方で、同じミスが防ぎにくい環境や、相談しても対応が変わらない状況が続くなら、職場との相性や働き方を見直す材料になります。
上司に相談するときは「事実・困りごと・希望」を伝える
「自分が悪いです」と謝るだけでは、再発を防ぐ相談につながらないことがあります。話しにくいときは、伝えたいことを短くメモしてからでも構いません。
たとえば、次のように伝えられます。
「先日の引き継ぎで、確認が抜けたことがありました。忙しい時間帯に口頭だけで確認していて、同じことが起きないか不安です。確認する方法や担当を一緒に見直してもらえませんか」
子どもの安全に関わる事案は、この相談例のように後回しにせず、まず園の決められた手順で報告してください。園内で相談しても対応されない、または職場のいじめ・嫌がらせなども重なっている場合は、外部の相談先を利用できます。
続ける・休む・離れる。今の状態に合う選択肢
| 選択肢 | 検討しやすい状況 | 確認すること |
|---|---|---|
| 相談して続ける | 改善したい点が具体的で、相談できる相手がいる | 確認手順や業務分担など、変える内容と時期を決める |
| 休む・受診する | 不調が続き、出勤や生活に影響が出ている | 休暇の連絡方法や手続きは勤務先に確認し、体調については医療機関にも相談する |
| 異動や働き方を相談する | 仕事内容や職場環境の一部を変えれば続けられる可能性がある | 希望する変更と、園で可能な対応を確認する |
| 退職・転職を考える | 安全や健康を保つことが難しい、改善を相談しても状況が変わらない | 退職時期や手続きは雇用契約・就業規則などを確認。次の職場探しは支援センター等も選択肢 |
退職や転職は、失敗への恐怖から逃げるためだけに急いで決める必要はありません。ただし、心身の安全を守るために職場から距離を置くことが必要な場合もあります。制度や手続きは雇用形態などで異なるため、勤務先や公的窓口で確認してください。
「辞めたいけれど子どもに申し訳ない」と感じる場合は、保育士を辞めたいのに子どもに申し訳ないと感じるときも参考になります。また、出勤前のつらさが続いている方は、保育士が日曜の夜に仕事へ行きたくないときの記事で、気持ちの整理と選択肢を確認できます。
よくある質問
保育中にミスをしたら、まず何をすればいいですか?
子どもの安全に関わる、または影響が分からない場合は、園の手順に沿って責任者へ報告してください。その後、何が起きたかと当時の状況を整理し、再発防止に必要な確認方法や支援を相談します。
ミスが怖いだけで休んでもよいのでしょうか?
休むかどうかを「ミスの重大さ」だけで決める必要はありません。眠れない、出勤前の不調が強いなど、心身の状態も判断材料です。連絡方法や休暇の扱いは勤務先に確認し、不調が続く場合は医療機関や公的相談窓口も利用してください。
園長や主任に話せないとき、どこへ相談できますか?
職場の問題は厚生労働省の総合労働相談コーナー、働く人の心の悩みは「こころの耳」など、内容に応じて園外の窓口を検討できます。転職や再就職の相談は、自治体の保育士・保育所支援センターなどが案内されています。
今日できる現実的な一歩
まず、紙やスマートフォンに「起きたこと」「今いちばん不安なこと」「誰に何を頼みたいか」を一行ずつ書いてみましょう。安全に関わることなら、メモを整える前に園の報告手順を優先してください。
相談相手が見つからない、仕事を続けるか迷うときは、選択肢を一緒に整理するところから始めてもかまいません。
公式情報・相談先
- 厚生労働省「こころの耳の相談窓口」:働く人やその家族向けに、電話・SNS・メールなどの相談方法を案内しています。受付時間や利用条件は公式ページでご確認ください。
- 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」:職場のいじめ・嫌がらせや労働問題について相談先を案内しています。
- こども家庭庁「保育士・保育所支援センターやハローワークなどの連絡先」:保育士の就職や求人・求職の相談窓口を確認できます。
※休暇、休職、退職の条件や手続きは、雇用形態・勤務先の規定などで異なります。個別の制度については勤務先や関係機関に確認してください。
まとめ
ミスが怖くて仕事に行きたくないときは、まず安全に関わる事案かどうかを確認し、園の報告手順が必要なら優先しましょう。それ以外のミスも、自分を責めるだけで終わらせず、忙しさや確認方法、支援の有無を含めて整理できます。
相談して続ける、休む、働き方を変える、退職・転職を考える。どれか一つを急いで選ぶ必要はありません。今日の一歩は、何が怖いのかを一つ書き出し、信頼できる相手や適切な相談窓口につなげることです。
更新日:2026-10-30
著者:しょぼい園長/先生のぐち編集部

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